カスハラAIガード

使い方マニュアル

日々の操作は「対応記録を貼り付けて、判定を押す」だけです。このページでは、ログインから記録の残し方までを順番に説明します。

1. このシステムについて

カスハラAIガードは、顧客対応の記録をAIが解析し、カスタマーハラスメント(以下「カスハラ」)に該当するかをスコア・レベル・根拠つきで示すシステムです。判定結果は自動で保存され、あとから検索・集計・印刷できます。

目的は、つらい対応を個々の担当者の我慢で終わらせないことです。「これはカスハラなのか」「どこから上司に上げるべきか」の判断を、組織として共通の基準に乗せます。

大前提:AIの判定は参考情報です。最終的な判断と対応は必ず人が行います。「AIが低と判定したから我慢する」は誤った使い方です。つらいと感じたら、スコアに関係なく上司に相談してください。

背景:2026年10月1日から、改正労働施策総合推進法により、カスタマーハラスメント対策が労働者を雇用するすべての事業主の義務になります。東京都では令和7年4月1日から「東京都カスタマー・ハラスメント防止条例」も施行されています。本システムの導入は、その体制づくりの一部です。

2. ログイン

アクセス先https://harasq.com/app (パソコン・スマートフォンのブラウザから利用できます。アプリのインストールは不要です)
アカウント管理者から発行されたメールアドレスとパスワードを使います
  1. 上記URLを開きます。
  2. メールアドレスとパスワードを入力してログインします。
  3. 初回ログイン時はパスワードの変更が必須です。画面の案内に従って新しいパスワード(10文字以上)を設定してください。
  4. 次回以降は、変更後のパスワードでログインします。

パスワードの取り扱い:共有や使い回しはしないでください。5回連続で間違えると15分間ログインできなくなります。分からなくなった場合は管理者に連絡してください。

画面の構成

判定対応記録を入力してAI判定する(普段いちばん使う画面)
記録一覧過去の判定結果を検索・確認する
ダッシュボード件数や傾向を集計して見る
運用ルール自社で決めた対応ルールを表示・登録する
ヘルプ使い方とよくある質問
管理利用者の管理、カスタム辞書、監査ログ(管理者のみ)

3. 判定する

  1. チャネルを選びます(電話メモ/メール/チャット/対面メモ/その他)。
  2. 担当者名を入力します。誰が対応したかを記録に残すためです。
  3. 返信文案のトーンを選びます(標準/丁寧/毅然)。
  4. 対応記録本文に、お客様の発言や対応の経緯を貼り付けます(最大10,000字)。
  5. 「AI判定する」を押します。通常5〜15秒ほどで結果が表示されます。

録音から判定する

判定画面の下部にある「録音から判定」から、通話や対面対応の録音ファイルをアップロードできます。AIが自動で文字起こしをしたうえで、貼り付けた文章と同じ基準で判定します。

  • 録音機器は問いません。スマートフォンのボイスメモ、ICレコーダー、店頭・対面の録音でも利用できます。
  • 対応形式は m4a / mp3 / wav / aac(25MBまで)です。
  • 文字起こしは個人情報マスキングを通してから判定にかけられ、記録には音声・文字起こし全文・3行程度の要約が保存されます。
  • 録音の長さによっては、判定完了まで30秒以上かかることがあります。

音声認識には誤変換が含まれます。文字起こしは完全ではありません。判定結果を扱う際は、記録詳細から録音そのものを再生して確認できます。

画面の右側には自社の運用ルールが常に表示されます。判断に迷ったときはここを確認してください。初めて使うときは「サンプル文を入れる」を押すと、例文で動きを試せます。

いつ判定にかけるか

判定にかける判定しなくてよい
・威圧的、攻撃的だと感じたとき
・要求内容が不釣り合いだと感じたとき
・対応が長時間化・繰り返しになったとき
・「これはカスハラかも」と感じたとき
明らかに通常の問い合わせ・正当なクレームで、担当者が単独で判断・記録できるもの。
※判定は義務ではありません。迷ったら必ず使う、という位置づけです。

対応中に無理に入力する必要はありません。対応が終わったあと、速やかに入力してください。記憶が新しいうちのほうが正確に残せます。

4. 判定結果の見方

スコア(0〜100)カスハラ該当性の強さ。数字が大きいほど問題性が高いことを示します。
レベル低/中/高/重大の4段階。次に何をするかはこのレベルで決まります(→ 5章)。
カテゴリ威圧・脅迫/過剰要求/執拗・繰り返し・時間拘束/差別的言動/性的言動/晒し・SNS攻撃/暴言/正当な問い合わせ。
根拠どの発言が、なぜ問題なのか。原文からの引用つきで示されます。上司への報告や記録にそのまま使えます。
推奨対応現場担当者が取るべき対応の提案。
返信文案あくまで案です。そのまま送らず、内容を確認し、必要に応じて上司の確認を得てから使ってください。

判定への評価(妥当/過大/過小)を残せます。違和感があれば率直に付けてください。運用ルールやしきい値の見直しに使われます。

判定結果は入力した文章だけから導かれます。口調・声の大きさ・態度など、文章に書かれていない要素は反映されません。実際に受けた威圧感は、対応した本人にしか分かりません。スコアが低くてもつらければ相談してください。

5. レベル別の対応

このマニュアルでいちばん大事な部分です。「高」以上は一人で対応しない、これだけは覚えてください。

レベルどんな状態かやること
低 商品・サービスに関する通常の問い合わせ。瑕疵に基づく妥当な要求。 通常どおり対応する。必要に応じて記録のみ残す。
中 要求内容の妥当性に疑義がある。または言動がやや強い。 事実確認を行い、記録を残す。判断に迷う場合は現場監督者に相談する。
高 過度な要求、威圧的な言動、執拗な繰り返しなど。 現場監督者・管理者が対応を引き継ぐ。複数名で対応し、単独対応させない。必要に応じ行為の中止を申し入れる。
重大 暴力・脅迫・不退去・威力業務妨害など、違法性が疑われる。 管理責任者へ即時報告。状況に応じ警察・弁護士へ連絡。就業者の安全確保を最優先し、対応を交代する。

「未対応の重大案件があります」という赤い帯が画面上部に出たときは、放置せず必ず対応状況を更新してください。

レベルの区分やしきい値は管理者が調整できます。上表は初期設定の目安であり、自社の運用ルールが優先されます。

6. 記録を見る・残す

  • 絞り込み:期間・レベル・カテゴリ・チャネル・対応ステータス・担当者・本文のキーワードで検索できます。
  • 対応ステータス:一覧の中で「未対応 → 対応中 → 完了」を切り替えます。対応が終わったら必ず「完了」にしてください。
  • 詳細:判定の根拠・返信文案・対応メモを確認できます。対応メモには、実際にどう対応したかを追記してください。
  • CSV出力:絞り込んだ条件のまま書き出せます。
  • 印刷:個別の記録を印刷できます。上司への報告や、社外への説明が必要な場面で使えます。

記録は「証拠」になります。同じお客様が再来したとき、経緯を事実に基づいて説明できるかどうかは、記録が残っているかで決まります。面倒でも、対応後の入力を習慣にしてください。

記録に残す内容のコツ

良い書き方避けたい書き方
「レジ前で『土下座して謝れ』と大声で要求。他のお客様の前で約20分間、大声での叱責。」
→ 発言・時間・場所という事実が残る
「すごく感じの悪い人だった」
→ 印象だけで、あとから説明に使えない

7. ダッシュボード

  • 総件数/カスハラ疑い(高)以上/重大件数/平均スコアを、全期間・今月・先月で切り替えて確認できます。
  • 対応ステータス別・チャネル別・担当者別・カテゴリ別の件数が分かります。
  • 担当者別件数は、特定の人に負担が偏っていないかを見るための指標です。件数の多さを人事評価に使うものではありません。
  • AI判定フィードバック集計で、判定の妥当性を継続的に確認できます。
  • 月次レポート印刷で、その月の状況を紙で残せます。

月次または随時、管理責任者がダッシュボードを確認し、傾向を把握してください。件数が増えている、特定のチャネルに偏っている、といった変化は、運用ルールを見直すきっかけになります。

8. 運用ルール

自社で決めた「誰が・どの対応を・いつ判定にかけるか」「レベル別に誰が引き継ぐか」を登録しておく画面です。登録した内容は判定画面の右側に常時表示され、迷ったときの拠りどころになります。

ひな形を挿入して編集できます。社内へ周知した日も記録できます。

9. 入力するときの約束

個人情報は入力しない

お客様の氏名・電話番号・住所・メールアドレス・カード番号などは、判定の入力に含めないでください。伏せ字にするか、「お客様」と置き換えてください。

こう書くこう書かない
「お客様より『対応が遅い、金を返せ』との申し出。」 「山田太郎様(090-****-****)より…」

システムには個人情報マスキング機能があり、送信前にプレビューで確認できます(電話番号・メールアドレス・長い数字を自動で伏せ字にします)。ただし機械的な処理なので万能ではありません。最終確認は入力する人が行ってください。

やってはいけないこと

  • 判定結果や返信文案を、確認せずにそのままお客様へ送る
  • スコアが低いことを理由に、つらい対応を我慢し続ける
  • アカウントを他の人と共有する
  • 記録の画面を社外に持ち出す・SNSに投稿する
  • お客様の前でスマートフォンを操作し、判定していることを見せる

このシステムは、担当者を評価するためのものではありません。判定件数の多さやスコアが人事評価に使われることはありません。目的は、つらい対応を組織として引き取ることです。遠慮なく使ってください。

10. よくある質問

質問答え
判定にはどのくらい時間がかかりますか通常5〜15秒程度です。判定中は経過秒数が画面に表示されます。
すべての対応を入力しないといけませんかいいえ。迷ったとき、つらいと感じたときに使ってください。義務ではありません。
判定にかけられる文字数の上限は1回につき10,000字以内です。超える場合は分割して入力してください。
判定の回数に制限はありますか短時間の大量実行を防ぐため、5分あたり20件までの制限があります。上限に達した場合は数分待ってから再実行してください。
判定結果が実感と違うときは「過大」「過小」の評価を付けてください。そのうえで、実感を優先して上司に相談してください。
スマートフォンから使えますか使えます。ただしお客様の目の前での操作は避けてください。
入力した内容は誰が見られますか自社の管理者と、対応した担当者に限定されます。会社ごとにデータを分離しており、他社から見られることはありません。
パスワードを忘れました自社の管理者に連絡してください。再発行できます。

11. お問い合わせ

操作方法・アカウントについては、まず自社の管理者にご確認ください。

システムそのものに関するお問い合わせは、開発元までご連絡ください。

株式会社R.オプティマイズ
〒160-0023 東京都新宿区西新宿3-3-13 西新宿水間ビル6F
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